ヒエッ…

このホンモノ感がたまらない。
犯人は「わかりやすい悪」なんかではなく、潜在的で純粋な悪。きっと世の中にいっぱいいる。その中でも生涯一度も悪い事せずに生きた人だっている。だからこそ「もしかしたら現実の自分がそうしてしまうかもしれない」と錯覚し、没入する。
そして伝わってくる彼の「罪悪感」。一生拭えない。世界から常に刃物を自分の背中に向けられているような感覚。これが俺の”脳みそを揺さぶる”。早くなる鼓動、今すぐにでも目をそらしたくなるような衝動を抑えて左手を動かし続ける。

濃いのが出た。こんな思い二度としたくない。でも忘れたころに、俺はきっと戻ってくる。